阿蘇赤谷~ダイレクト尾根&松ヶ尾谷

みらい乗船前の記録です。ちゃんと書いておいたんですよ!

阿蘇高岳の北面には日が照りにくく、1月頃から滝が凍り、アイスクライミングを辛うじて行うことが出来る。今年は九州にも連続的に寒波が到来したので、「かなりいい感じに凍っているのでは?」と思い、T崎を誘い、2回目のアイスクライミングながら挑戦してみることにした。
期間:2011年1月28日~29日
山域:阿蘇
クライマー:I見、T崎
1月28日
 卒論発表を終え、高速バスで熊本交通センターへ、そこから徒歩で熊本駅へ移動。駅近くの熊本ラーメン「黒龍紅」で舌鼓を打つ。
1月29日
宮地駅7:59~仙酔峡8:35~関門9:00~赤谷終了10:46~ダイレクト尾根の頭12:39~高岳14:49~仙酔峡15:55
宮地駅へ移動し、タクシーで仙酔峡へ。以前はここから赤ガレ谷関門まで1時間25分も掛かったが、今回は25分で着く。そこから近道かな?と鷲ヶ峰方向へ迷い込むが、気づいて戻り、赤ガレ谷の支谷、赤谷のアイスを登攀した。氷瀑はあまり発達しておらず、一番上流の2段大滝5mも氷が薄かった。登り終えたところで休憩。ガスが立ち込め、雪がチラつく。視界は30mといったところであった。
ダイレクト尾根の登攀にかかる。まず赤谷の左の境界尾根のコルへ向かう。ガスが濃いので先頭PTは迷っていたが、我々は正解のコルに辿り着く。踏み跡が無いこともない。境界尾根を含めた支尾根を3本越え、4本目の支尾根にちょっとしたお墓みたいな岩が乗っているのが見える。その尾根に上がり、M野先生が言う直径2mほどの「クレヨンしんちゃん岩」を左に3本目と4本目の尾根の間のルンゼを登り、さらに3.5本目の(?)尾根を右へ越え、またルンゼを詰めるとダイレクト尾根の頭である。出発が遅かった割には13時までに着いてしまった。
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ここから2つの岩場を越え、3つ目の岩場を越えると主稜線上である。2つ目の岩場がボルダリングチックで力が要るが、どれも難しくない。
しばらく休憩し、高岳東峰・西峰を往復し、仙酔尾根から下った。積雪が多くて、下りやすかった。熊本の米焼酎「白岳」で晩酌をして寝た。
1月30日
仙酔峡7:34~虎尾根上1050m9:04~松ヶ尾谷着850m10:46~大滝の上の二股16:00~第1キレット18:55~赤ガレ谷関門20:20~仙酔峡21:13
 昨日の大成功から完全に舐めきっていたので、出発が遅くなる。仙酔峡から赤ガレ谷方向へ向かい、作業用林道を30mほど下り、赤ガレ谷に出合う。そこから目の前の支谷を登って、虎尾根に出る。結構雪が深く、カッチカチに凍っている部分もあり、苦戦した。晴れて目の前の虎ヶ峰が雄雄しく見えた。
 さらに東へ歩き、なだらかな谷を1つ越え、「九州の沢と源流」に記載されている通りに急な沢を下る。これを下りきるとあっという間に松ヶ尾谷に出合う・・・はずであったが、誰も通っておらず、藪が鬱蒼としていた。それから本の通り、最後の松ヶ尾谷に出合う手前で左の尾根に上がったが、崖で降りられない。クソッ!
 さらに左の尾根も越えたところの比較的緩やかなルンゼから、やっと求めていた谷に下り立つ。出発から3時間以上かかった。やっぱりアプローチが最も大変だと再確認した。
 松ヶ尾谷を進む。10分くらいで側壁80mぐらいのゴルジュに入る。入口の10mほどの緩い傾斜の滝を登る。赤谷に比べ、氷瀑がかなり発達していたのだが、足元の氷はまだまだで、時に水の中にハマってしまい、ブーツが凍ってしまうこともあった。10m滝の次は10mガレ滝がある。この滝は例外なのか、あまり氷が発達しておらず、グスグスだったり、薄い部分もあった。これがいわゆるベルグラというやつなのだろうか?傾斜が緩かったことと辛うじてアイススクリューが効いたことにより、何とか登った。次の6m滝は簡単。落ち口の右にある大きな岩が邪魔で左から巻いて登った。ゴルジュを抜ける。
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 しばらく開けた谷を進む。大きな滝を1つ超えると、20mCS滝が現れる。氷瀑がかなり発達しており、かなり硬そうだ。水が氷瀑上を流れているので、さらに発達するであろう。ここはスクリュー2本で何とか突破した。
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2本しかスクリューを手に入れられなかったので、結構ランナウトして危険だった。さらにちょっと歩くと、「大滝」と呼ばれている10m滝が現れる。右手には第1キレットから伸びてきた谷が出会うのだが、「大滝を越えてからその谷に戻って帰ろうか」とT崎と相談した。大滝自体は今までの滝と違い、傾斜が90度近くあり、かなり難しかった。つーか、登りだしてから「あ、これバーチーやん!」と気付くぐらい初心者なのだ。落ちるかと思った。
 大滝を越え、右の谷へどうにか行けないかと探していると、さらに先に二股が出てきた。「あれ?右股のこれが第一キレットへの谷?」と勘違いし、その谷を詰めてしまう。しばらく深い雪をラッセルして進むと、ドーム状の岸壁に阻まれた。しかたないので左の尾根に上がり、さらに上へ行く。結構難しく危険。この尾根を完全に上まで登り、鷲ヶ峰のジャンダルムにぶち当たったところで右へと歩き、第一キレットへ黙々と歩く。ひどいヤブコギであった。そのうち日も落ち、真っ暗になった。大きな谷を1つ越えた先の小さな谷を詰めると第一キレットに到着。歓喜。
 そこから関門まで下る。時々緩い岩壁が現れ、クライムダウンに苦労する。帰りたい。何とか難所を下り、昨日間違えて登ってしまった鷲ヶ峰への道を下ると関門に出合った。ここから仙酔峡までも長かった。充実。

・九州自然歩道から入るべきであった。我々のアプローチはマイナーなのであろう。たぶん2時間ぐらい短縮できるんではなかろうか。
・ネットで他の記録を見るかぎり、俺らは最後にガリーⅥをつめて、第二キレットへのルンゼを越えて、当初予定していたルンゼに合流し、第1キレットにたどり着いたのだろう。
・夜中に下山を強行したが、まぁあんまりしないほうがいいだろう。ズルっと落ちたら結構な怪我になっていた。
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